転職を考え始めても、「なぜ私は転職したいのか?」「本当に求めている働き方は何か?」と、頭の中が整理できずにモヤモヤすることはありませんか。漠然とした不安や焦りを抱えたまま面接に臨んでも、面接官に響く自己PRにはつながりません。そこで今回は、元面接担当者の視点から──あなた自身の“転職理由”を明確にするための自己分析ワークを5つご紹介します。
ワーク①:パーソナルヒストリーの「振り返り」
人生のターニングポイントを洗い出す
- 学生時代~現在までを5~6つの時期に区切る
- 各時期で「楽しかったこと/苦しかったこと」を3つずつ書き出す
- 抽出したエピソードが「何を大切にしているか」を示す手がかりに
ポイント:同じような価値観に基づく出来事が複数あれば、あなたが本質的に重視している要素です。
ワーク②:ベスト&ワースト体験の「共通項抽出」
感情の振れ幅からコアな“働き方要件”を探る
- これまでの職場で「最も充実感を覚えた瞬間」「最もストレスを感じた瞬間」をそれぞれ3つずつピックアップ
- そのときの状況(業務内容・人間関係・環境など)を書き出す
- 両者を比較し、「自分にはこういう環境が合う/合わない」という共通項を整理
ポイント:ネガティブ体験からは“絶対に避けたい条件”を、ポジティブ体験からは“重視すべき条件”を導き出します。
ワーク③:価値観カードソート
“譲れない価値観”を可視化する
- 「成長」「安定」「裁量」「社会貢献」「ワークライフバランス」…など、20前後のキーワードを用意
- 「最重要/重要/どちらでもない/あまり重要でない/全く重要でない」の5つに分類
- 「最重要」と「重要」で抽出された3~5個のキーワードを深掘り
ポイント:面接では「私は◯◯を最も大切にしています」と断言すると説得力が増します。
ワーク④:SWOT分析で“強み・弱み”の俯瞰
転職市場での自分の立ち位置を客観化
内部要因 | 外部要因 | |
---|---|---|
強み(Strengths) | 例:夜勤調整経験が豊富 | 機会(Opportunities) 例:訪問看護需要の高まり |
弱み(Weaknesses) | 例:ICT活用経験が少ない | 脅威(Threats) 例:若手採用枠の競争激化 |
- 各マスに現状を埋める
- 「強み×機会」を活かす戦略、「弱み×脅威」を回避する戦略を検討
ポイント:自己PRや志望動機には「自分の強みをどう活かせるか」を盛り込むと効果的です。
ワーク⑤:ゴールビジュアライゼーション
5年後の“理想の自分”を描く
- 5年後の働き方・役割・年収・プライベート像を具体的にイメージ
- 言葉だけでなく「イラスト」や「アイコン」でも可視化
- そのビジョンを実現するために、今の自分に足りないスキル・経験をリストアップ
ポイント:面接で「将来こうなりたい」というビジョンを語ると、面接官に“働く意欲”が強く伝わります。
まとめ&次のアクション
上記5つの自己分析ワークを通じて、あなたの転職理由は以下のように整理できます。
- 自分が最も大切にしている価値観
- 避けたい環境・条件
- 面接で語る具体的エピソード
- 5年後に実現したいキャリアビジョン
これらを元に志望動機や自己PRをブラッシュアップし、面接で自信を持って語りましょう。