看護師の働き方は施設や病棟によって大きく異なり、転職や異動を検討する際にはシフト体制や勤務環境を客観的に比較することが重要です。日勤・夜勤の回数だけでなく、休憩の取りやすさや残業実態、休暇制度、フォロー体制など多角的にチェックすることで、自分のライフスタイルやキャリアプランに合った職場が見つかります。
1 交代制シフトの種類と特徴を理解する
看護師の勤務シフトは大きく2交代制と3交代制に分かれます。2交代制は日勤8時間+夜勤16時間(仮眠2~3時間含む)で、休みが連続しやすくワークライフバランスを取りやすい一方、16時間勤務による疲労蓄積リスクがあります。3交代制は日勤・準夜勤・深夜勤を各8時間で回すため長時間拘束は避けられるものの、生活リズムが不規則になりやすい点に注意が必要です。
2 夜勤回数と休日取得率を比較する
夜勤は月4~6回が平均ですが、施設によっては月8回以上になる場合もあります。夜勤回数が多い職場は収入面で有利ですが、体調管理やプライベートの確保が難しくなる可能性があります。各施設の年間休暇取得率や希望休の通りやすさも併せて確認し、自分が必要とするリフレッシュ期間を確保できるか比較してください。
3 残業実態と勤務後のフォロー体制をチェック
看護師の約60%が月10時間以上の残業を経験しています。残業の有無だけでなく、残業後に仮眠室が利用できるか、交代要員が確保されているかも重要です。見学時に実際のタイムスケジュールや残業申請の流れをヒアリングし、無理のない業務量かどうかを判断しましょう。
4 休憩室や設備の充実度を比較
- 仮眠室や休憩スペースの広さ・個室利用可否
- 冷蔵庫や電子レンジなどの設備状況
快適な休憩環境は夜勤時のパフォーマンス維持に直結します。実際に見学時に休憩室を確認し、利用ルールや混雑状況を質問して、どれだけ安心してリフレッシュできるかを比較しましょう。
5 福利厚生とキャリア支援を比較
有給休暇の取得率や学会参加補助、認定看護師取得支援などの制度は職場によって大きく異なります。有給申請のしやすさや研修プログラムの充実度を確認し、自身のキャリアプランに合ったサポートが受けられる環境かを比較してください。
まとめ
2交代制・3交代制の特徴、夜勤回数・休日取得率、残業実態・フォロー体制、休憩室の充実度、福利厚生・キャリア支援の五つの視点で比較することで、自分に合った勤務環境が見えてきます。複数施設をリスト化して順番にヒアリングし、データと実感を組み合わせた判断を行いましょう。